酢は保存していた酒が偶然変化してできたもの。「酒は百薬の長」と言われてますが、その酒から生まれた酢にも様々な効果があります。
酢の成分というのは、酢酸やクエン酸などの酸味です。疲れたときに酸っぱいものが効くのはクエン酸などの酸が、体の代謝機能を高めてくれるからです。疲労によって体内にたまった乳酸や、コレステロールとして蓄積されやすい脂肪も、しっかり代謝してくれます。
もちろん、酢には食欲増進、消化促進の作用もあります。食欲のないときでも、酸味の効いたものなら食べられるというのは、酸によって消化液の分泌が高められるためです。
酢の殺菌効果も重要です。魚を酢でしめたり、野菜を漬けるのも、酢のパワーを利用したものです。この効果は人体にも有効で、ケガの消毒や水虫の白癬菌などもやっつけてくれます。
酢は安くて強力な健康食品です。酢を使えば食物の栄養素は最大限に引き出せ、また、調理による栄養の損失も抑えられます。最近の日本人に不足しているカルシウムや繊維も、酢がとりやすくしてくれます。
成人病を防ぎ、いつまでも若々しさを保つのに、高価なビタミン剤はまったく不要。酢の上手な使い方を知れば、それだけで、もっともっと健康な生活を送れることになるのです。